近年、人材不足の対策として注目されるアルムナイ採用。即戦力確保や教育コスト削減などの多くのメリットがあります。今回は、アルムナイサービスの導入時の注意点や課題を解説しながら、おすすめのサービス8選を紹介します。

そもそもアルムナイ採用とは?

アルムナイ採用とは過去に退職した方を再び採用することです。アルムナイとは一般的に転職や独立などで企業を退職した方を指す言葉として使われており、アルムナイ採用においては自己都合で退職した人全般がターゲットとなります。

アルムナイ採用が注目されている理由

企業の人材不足が深刻化する中、即戦力を効率よく確保できる手段としてアルムナイ採用が注目されています。新規採用では、人材がすぐに見つからなかったり、採用した後の教育に時間がかかったりするケースもありますが、アルムナイ採用なら自社を理解した人材をスムーズに再雇用できるため、多くの企業が導入を進めています。

アルムナイ採用を始めるなら「マッチボックス」が便利

「マッチボックス」は、人材サービスに頼らずに人手不足を解消できるダイレクトソーシングサービスになります。現役従業員・アルムナイ・アルバイト・スポットワーカー(スキマバイト)などを含めた各社独⾃の⼈材プールを構築し、1回・数時間単位の求人と働き手を自前でマッチングさせるサービスを提供しています。

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アルムナイ・スポットワーカーを一元管理できる人材管理SaaSとは?

マッチボックスは、現役従業員に加え、アルムナイ(退職者)・アルバイト・スポットワーカーなど、さまざまな人材をデータベース上で一元管理できる点が特徴です。「必要なときに、信頼できる元社員へ業務を依頼したい」「社内にあるリソースを最大限に活用したい」というニーズに応える形で開発されており、企業独自の人材プールを構築できます。

採用だけではなく、労務・給与まで一気通貫で管理可能!

マッチボックスを活用することで、募集・採用から労務、給与、源泉徴収票の発効までを一気通貫で管理でき、人事部門の業務負担を大幅に軽減できます。そのため、人材不足の解決だけではなく、バックオフィス作業の工数削減にも繋がります。

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アルムナイサービスおすすめ8選

アルムナイ採用を効果的に進めるには、専用のアルムナイサービスの活用がおすすめです。ここでは、自社に合った仕組みを選べるよう、特徴の異なる8つのサービスを紹介します。

1. YELLoop

アルムナイと現役社員の繋がりを作り出せるプラットフォームがYELLoopです。アルムナイと社員が自由に確認できるSNSを構築できるため、退職した社員と繋がりが切れる心配がありません。グループチャットも可能なため、密にアルムナイと交流を行うことが可能です。

SNS内で行われた内容は、管理者がチェックすることが可能なため、トラブルが起こった際もすぐに対応できます。他にも、採用方針の策定やKPIの設定などで、アルムナイ採用のサポートをしてくれるのもYELLoopならではの特徴です。

会社名株式会社マイナビ
サービス名YELLoop
URLhttps://saponet.mynavi.jp/pickup/hr/yelloop/

2. ResumeX

ResumeXは、企業とアルムナイの関係を活用して、新たな人材の採用やビジネスの発展に繋げられるプラットフォームです。人材の経歴やスキルを可視化できる機能や、充実したコミュニケーション機能によるミスマッチの防止で、効率良く即戦力を採用しやすいのが特徴です。

他にも、アルムナイ全体に対して告知ができる掲示板や、オンライン会議がスムーズに行えるズーム連携機能、個人同士の交流ができるDM機能など、多種多様な機能を備えています。ユーザー登録をした後、関係者同士は自動で繋がるため、連絡がスムーズにできるのも特徴です。

会社名アルムナイ株式会社
サービス名ResumeX
URLhttps://resumex.jp/

3. オフィシャル・アルムナイ・ドットコム

オフィシャル・アルムナイ・ドットコムは、アルムナイ採用をスムーズに進めるために、専用システムを構築しているのが特徴です。アルムナイのプロフィールをチェックできる名簿機能や、社内の情報を自由に発信できる機能などが搭載されています。

実績が豊富なコンサルタントがアルムナイ採用のサポートをしてくれるのも魅力の1つです。SNSと同じような感覚でアルムナイと社員が会話できる機能も備えており、交流がしやすいのもオフィシャル・アルムナイ・ドットコムの特徴です。企業以外にも学校法人や社団法人で導入実績があります。

会社名株式会社ハッカズーク
サービス名オフィシャル・アルムナイ・ドットコム
URLhttps://official-alumni.com/

4. アルミー

アルミーは、企業と退職者を繋いで、アルムナイ採用の活性化を促しているサービスです。退職者の情報を管理するシステムが設けられており、そこでは希望条件や経歴、転職の可能性があるかなどを可視化しています。

アルムナイの再入社の検討の相談に乗ってくれるコーディネーターが在籍しているのも特徴です。コーディネーターはアルムナイだけでなく、企業側も支援してくれるため、運用計画の策定やアルムナイ向けのコンテンツの作成なども対応してくれます。アルミーは、アルムナイ採用を進められるか不安な方には、おすすめのアルムナイサービスといえるでしょう。

会社名株式会社リクルート
サービス名アルミー
URLhttps://service.alumy.jp/

5. MyTalent

MyTalentはアルムナイが閲覧するための専用ページを設計できるサービスです。そこで事業の内容やイベントの案内などを行うことで、アルムナイに対して戻ってきてくれるように働きかけることが可能です。

アルムナイ制度の設計や、コンサルティングを行ってくれるのも魅力の1つです。アルムナイ採用を行ったことのない企業にとっては、心強いサービスといえるでしょう。採用が決定した社員のインタビュー記事も作成してくれるため、社員全体の意欲向上に繋げられるのもポイントです。

会社名株式会社TalentX
サービス名MyRefer
URLhttps://mytalent.jp/crm/

6. エアリーforアルムナイ

エアリーforアルムナイは、アルムナイへの情報発信だけでなく、エントリー後のやり取りも一元化して対応できるのが特徴です。専用アプリの立ち上げも可能なため、アルムナイとのやり取りが行いやすいというメリットがあります。

アプリではアルムナイとのやりとりだけでなく、写真や動画などのファイルのアップロードも可能です。操作が簡単なため、アルムナイ採用が初めての企業でも、運営をする負担がほとんどかかりません。重要な情報はプッシュ通知で送付できるため、見逃し防止ができるのもポイントです。

会社名EDGE株式会社
サービス名エアリーforアルムナイ
URLhttps://airy.net/alumni/

7. いっと

いっとはインタビュアーが専門で在籍しており、アルムナイの本音を調査して、その結果を元に採用活動を改善できるのが特徴です。アルムナイの率直な意見を集めることができるため、自社の評価を客観的に分析できるのもメリットです。

インタビューが終わったら、退職者の話をまとめたレポートを提出してもらえます。レポートには、アルムナイからの意見はもちろん、企業評価が忌憚なく記されているため、アルムナイを受け入れるための企業改善も可能です。社員の活躍率向上や自社のブランディングに活用することもできるアルムナイサービスです。

会社名株式会社フォロアス
サービス名いっと
URLhttps://exit-interview.biz/

8. Wantedly

Wantedlyは、企業のストーリーやビジョンに共感する人材とつながるための採用プラットフォームです。もともと退職した社員ともつながりを保ちやすい設計になっており、アルムナイ向けに会社の最新情報やプロジェクトを発信することで、自然な形で再接点を作ることが可能です。

コミュニティ機能やフォロー機能を活用すれば、退職後も継続的に関係性を維持でき、再入社のきっかけづくりにもつながります。自社のカルチャーを大切にした採用やブランディングを強化したい企業にとって、Wantedlyは有力な選択肢となるでしょう。

会社名ウォンテッドリー株式会社
サービス名Wantedly
URLhttps://www.wantedly.com/about/list

アルムナイ採用のメリット

アルムナイ採用には、他の採用手法にはないさまざまなメリットがあります。ここでは、企業がアルムナイ採用を導入することで得られる代表的なメリットについて、項目ごとに詳しく解説します。

即戦力を確保しやすい

アルムナイ採用は既に自社で戦力として活躍していた人材がターゲットとなるため、即戦力を採用することが可能です。もちろん、アルムナイ採用を行わなくても、スキルのある人材を採用することはできます。

しかし、自社の特有のルールに順応できたり、すぐに馴染めたりする人材を見つけるのは容易ではありません。自社で活躍しやすい人材を見つけやすいのがアルムナイ採用のメリットといえるでしょう。

企業のブランディングができる

アルムナイ採用を行うことで、企業のブランディングも可能です。一般的に退職者が多く出る企業のイメージは、あまり良くありません。しかし、アルムナイ採用を積極的に行うことで、退職しても再び働きたいと思える企業というイメージをアピールできます。

結果として、新卒や中途の採用にも役立つ可能性があります。企業のイメージ向上にもアルムナイ採用は役立つといえるでしょう。

外部の知見を得られる

アルムナイ採用のターゲットとなる人材は、別の企業で戦力として活躍していた可能性が高いです。そのため、他社で培ったスキルを自社で活かしてくれる可能性があります。

外部の知見が得られれば、自社のさらなる発展も見込めるでしょう。企業としてのレベルを高める上でも、アルムナイ採用は役立ちます。

教育にかかるコストを削減できる

アルムナイ採用を行うことで、教育にかかるコストを大幅に削減できます。一般的にはスキルのある人材を採用した場合でも、多少は教育を行わなければいけません。しかし、アルムナイ採用であれば、採用した次の日から戦力として働いてもらうことが可能です。

コストをかけずに即戦力を採用できるため、コスパの良い採用方法といえるでしょう。

アルムナイ採用のデメリット

アルムナイ採用は、多くのメリットを持つ一方で、注意すべきデメリットも存在します。両面を理解した上で導入を検討することが重要です。

人間関係を維持するためのコストがかかる

当然ですが、アルムナイ採用のターゲットとなった人材は企業に対して何らかの不満があったため、退職したと考えられます。そういった方を再び採用するためには、優良な人間関係を構築しなければいけません。

人間関係を構築するためにコストや手間がかかるという点は、アルムナイ採用のデメリットといえるでしょう。

客観的な知見が不足しやすい

企業をステップアップさせる上で、様々な企業で働いた人材を採用することは大切です。アルムナイ採用を行うと、根本的な考え方や理念が自社に近い人材を採用することになります。ミスマッチを防ぎやすい一方で、客観的な知見が不足しやすい点はデメリットといえるでしょう。

情報漏洩のリスクがある

アルムナイ採用を行うために人間関係を構築していると、自社の状況を相手に伝えなければいけないケースも増えてきます。アルムナイ採用を始めるのがきっかけで、自社の情報が漏洩してしまう可能性が高まる点には注意しなければいけません。

アルムナイ採用を導入するポイント

アルムナイ採用を成功させるためには、単に再雇用を目指すだけでなく、企業側の体制整備や適切なサービス選びなど、事前準備が重要です。いくつかのポイントを押さえて、アルムナイ採用を導入しましょう。

社内体制を整備する

先ほど紹介したようにアルムナイ採用を行うためには、ターゲットと人間関係を構築しなければいけません。そのためには、社内体制を整備してアルムナイ採用が可能な環境を整える必要があります。また、個人情報や企業機密の管理も徹底することで、安心して人材を再雇用できます。

自社に適したアルムナイサービスを選ぶ

アルムナイ採用を効率的に進めるには、専用のアルムナイサービスの活用が効果的です。SNS機能やコミュニケーションツール、採用支援機能など、各サービスの特徴を比較し、自社のニーズに合ったものを選ぶことがポイントです。また、料金やサポート体制、導入実績も確認し、必要であればお問い合わせやお打ち合わせを実施し、気になる点を細かく確認しましょう。

明確な採用基準とプロセスを設定する

アルムナイ採用は一般的な採用と異なるため、スキルや勤務条件などの再雇用条件を具体的に整理します。アルムナイ採用をする前に、面談や評価のプロセスも設計し、人材に関する現状や現場でのニーズをすり合わせられるようにしましょう。実際に退職時にアルムナイサービスへの登録をどのように促すかも合わせて検討をしておきましょう。

アルムナイ採用における課題

アルムナイ採用は多くのメリットがある一方で、導入や運用にあたってはいくつかの課題も存在します。主な課題を整理し、それぞれのポイントを解説します。

アルムナイの管理に手間がかかる

人間関係を構築するためには、こまめにアルムナイに連絡を行わなければいけません。退職者が多ければ多いほど、連絡する相手は増えます。アルムナイの管理に手間がかかる点も、アルムナイ採用の課題といえるでしょう。

採用がスムーズに行えない

一般的な採用と比べて、アルムナイ採用はターゲットが少ないです。断られてしまう可能性も考えると、希望している人数だけ人材を集めるのは難しいでしょう。他の採用方法とはプロセスに大きな違いがあるため、スムーズに採用が進まない可能性が高い点も課題です。

採用基準を整備するのが難しい

アルムナイ採用は一般的な採用とプロセスが大きく異なるため、採用基準を整備するのが難しいという課題があります。特にこれからアルムナイ採用を始めるという企業にとっては、どういった基準で採用すれば良いかわからず、スムーズに進められないかもしれません。

アルムナイ採用事例

アルムナイ採用は、すでに多くの企業で成果を上げており、再雇用による即戦力確保や人件費の最適化、社内エンゲージメントの強化につながっています。ここでは、実際にアルムナイ採用を導入して成果を上げている3社の事例を紹介します。

①株式会社Fusion’z(コンビニFC)

複数のコンビニ店舗を展開する株式会社Fusion’zでは、人手不足によるシフトの穴が大きな課題でした。マッチボックスを導入することで、過去に勤務していた元スタッフを「アルムナイ」として再活用。

わずか4ヶ月で空きシフトの70%をアルムナイ人材でカバーすることに成功しました。教育不要の即戦力として機能することで、コストを抑えながらも運営効率を改善。アルムナイ採用が店舗運営の新たな戦略となっています。

ローソン店舗で空きシフト70%を低コスト即戦力人材で埋めることに成功、導入後4ヶ月で

②株式会社ニトリホールディングス

株式会社ニトリホールディングスでは、元社員とのつながりを大切にし、独自の「アルムナイ制度」を整備しています。イベント招待や再雇用情報の提供などを通じて、退職者との接点を持ち続けることで、採用・育成コストの削減につなげています。

また、アルムナイが再入社することで、即戦力人材として現場に貢献。人的資源の循環活用という観点で、同社の人材戦略の中核を担っています。

【ニトリHD】アルムナイネットワークの構築を開始

③株式会社ディー・エヌ・エー

株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)は、IT業界の高い人材流動性に対応するため、公式のアルムナイサイト「DeNA Alumni」を運営しています。元社員への情報発信やイベント参加を通じて、継続的なつながりを維持。再雇用だけでなく、外部パートナーやスタートアップ支援、業務連携のハブとしても機能しています。DeNAでは「辞めても仲間」という考え方のもと、オープンな人材循環を実現しています。

DeNA ALUMNI

アルムナイサービスに関するQ&A

Q1. アルムナイサービスの導入費用はどのくらいかかりますか?

サービスによって異なりますが、月額数万円から導入できるものもあれば、カスタマイズやコンサル付きで高額になるケースもあります。自社の規模や目的に合わせて比較検討するのが重要です。

Q2. アルムナイサービスを導入するタイミングはいつが最適ですか?

退職者がある程度蓄積されてきたタイミングや、人材採用に課題を感じている時期が導入の好機です。制度として整備するには余裕のある期間に準備を進めることが推奨されます。

Q3. アルムナイとの関係構築は退職前から始めたほうが良い?

退職後に関係を維持するには、退職前からの関わりが非常に重要です。例えば、退職前にアルムナイネットワークの存在を紹介したり、連絡先の提供をお願いするなどの取り組みが、スムーズな再接点につながります。

Q4. アルムナイと現役社員のコミュニケーションはどこまで許可すべき?

自由に交流できる設計が理想ですが、業務情報や機密に関する発言は制限するルールが必要です。アルムナイ用のチャットルームや掲示板には、ガイドラインを設けておくとトラブルを防げます。

Q5. 中小企業でもアルムナイサービスを導入するメリットはある?

メリットはあります。人手不足が慢性的な中小企業こそ、即戦力となる元社員を再雇用することは大きなメリットになります。低コストで始められるツールもあるため、企業規模にかかわらず検討する価値は十分にあります。

Q6. アルムナイ採用の成功率を高めるための工夫は?

A. 成功率を上げるには、「戻りやすい雰囲気づくり」と「タイムリーな情報発信」が重要です。たとえば、転職活動が活発になる時期に合わせて連絡を取る、社内のポジティブなニュースを共有するなどの工夫が効果的です。

アルムナイサービスを活用して採用活動を行おう

アルムナイ採用を行う上で欠かせないのがアルムナイサービスです。アルムナイサービスにはそれぞれ異なる特徴があるため、比較した上で自社に適したものを選びましょう。ぜひ、本記事を参考にアルムナイ採用を進めてみてください。

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